「祇園四条」 東華菜館

無事に卒業式を終えることができた。学位記も受け取った。大学院へ進学当初の目的としていたMaster of Fine Arts、MFAホルダーになった。本業の勤務先は、MBA(Master of Business Administration)を持っている人はゴロゴロ居る。そうした人たちと、そうした競争をするのはナンセンスだと思った。やるなら独自路線、オンリーワンの戦略を取ろう。それくらいの打算的な考えで進学した現代アートの大学院、オプション的なものではなくて、これの領域が膨らんできそうな雰囲気がある。さて、指導教授を囲んで、ささやかな食事会として総括を行う。場所は東華菜館。情緒ある建物で中華、わいわいと謝恩会。

京都には、それなりに馴染みがあるのだけど、このお店に入るのは初めての事。

家族で住んでいた時に、寄ろうかと思っていたけれど、ファサードの雰囲気に気圧されて、未訪だった。

東華菜館 情緒ある建物で中華

日本最古のエレベーターという。

手動で扉を開けて、係が操作をするエレベーター。

三階のテーブルに案内された。

京都の宵闇に向かう時間帯。

お店も、忙しくなるのはこれからという感じ。

教授オススメのハイボールをもらう。

この店のハイボールは、グレンフィデックを使っている。

コースもあるけど、単品メニューで好きなモノを注文するスタイルとした。

蒸し鶏とクラゲ。

辛子和えかな、クラゲの独特の味、歯切れしっかりの気持ちいい食感。

蒸し鶏は、辛子を添えて食べる。ホロホロ崩れるような感じ。

ザーサイ。

細切りにされたサラダのような雰囲気。クラゲとザーサイで、食感のコントラストが楽しめた。

このお店の名物という春巻きを二人前。

春巻というよりも台湾の朝食で食べるネギ餅のような生地で、これがサクサク。

野菜などの食感が折り重なり、カラッとした皮も相乗効果、辛子、醤油、酢などを交えながら堪能する。

蟹玉、しっかりと火を通した卵焼き。

カニの身が、所々顔を出す。そんな身に出会うとラッキーと思えてしまう。

鶏肉のカシューナッツ炒め、鶏肉が大ぶり。

カシューナッツは控えめで、大ぶりな鳥をわしわし食べるという感じ。

赤と緑のピーマンが彩鮮やか。

京都らしい湯葉の炒め物。

クルクルと巻き付けられた湯葉が、スープを吸っている。

京都の中華料理は、京中華とでも言うべき独特なもの、中華料理の味付けなんだけど、京都ならではの出汁が香るというか、ベースから主張せずに、確かに存在しているよう。

肉団子。

素朴な味付けながら、こうしたものが、話の種にも酒のあてにも素晴らしい。

しっかりと肉の味がする。甘酢に絡めた肉団子もあるらしいけど、教授おすすめは、この肉団子。

この他、餃子は必ず食べるべき。

焼き、蒸し、水とあるけど、どれもオススメ。

それぞれ生地が違う。モッチリさでは蒸し餃子と水餃子。そして焼き餃子は食べておきたい。

一皿のボリュームがあるので、バラエティよく食べるには、少し人数があった方がいいかもしれない。

思えば2年間、色々とあった。

こうして卒業できたのも、かみさんに支えてもらったからだな。

宿への帰り道にしみじみ思った。


お店:東華菜館 本店
住所:京都府京都市下京区 四条大橋西詰