「鞍馬口」 鞍馬口 寿星

京都、アーティストと打ち合わせのためにでかけてきた。アトリエで作品を見ながら数時間の打ち合わせ、お腹がすいた、ということで夕食にでかける。アーティストが前から行きたいと言っていた鞍馬口 寿星へ向かう。予約無しだけどカウンターに席を確保、メニューを眺めていたら、予約不要で七品のコースが注文できる。飛び込みでコース。いろいろと選ぶのもいいけれど、コース仕立てで出してくれれば、そのお店のことがよくわかる。

注文を済ませて、乾杯をしたら最初の料理がでてきた。

豆腐に、蕪のすり流しだったかな、細かな蕪が舌にあたり、その感触が心地よい。出汁の旨味があるからだと思う。青菜と柚子の雑味が、よりおだしのおいしさを引き立てる。

鞍馬口 寿星 飛び込みでコース

お造りはフグ。テッサと皮、僕はむしろ皮が好物。厚みのあるテッサ、数枚だけど、これくらいがちょうどいい。プリプリとした皮の食感がよかったな。

おでんの盛り合わせ。柚子胡椒の赤、からしではないところが上品な感じもする。トマトの旨味がいい、熱すぎないちょうどいい温度がポイントなのでしょう。

天ぷらの盛り合わせ。ハシリのタラの芽がうれしい。上品な苦味であり、まだ若く柔らかい。万願寺、砂肝など、面白い種があった。

これ料理の説明を失念。とろみのついたあんに、魚が入っていた。温度がちょうどよく、熱すぎず、ぬるすぎない。

食事の前に追加があったらどうぞということで、絹揚げをもらう。

豆腐がいい。周囲のさっくりとした食感、それがあるからか豆腐は、適度な弾力があるように感じた。

アーティストはてっさを初めて食べると言っていた。

品書きにふぐの白子もあったので、どうせならと追加注文する。ひとつを二つに分けて、という無理なお願いにも快く対応してくれる。一口くらいになってしまいますよ、と言われたけれど、十分なサイズだと思う。とろりと、とろけだす白子の旨味、とらふぐの白子最高だな。

いい感じになったので、食事を用意してもらう。

にゅうめんの用意。こちらは熱々、そうめんの食感があり、細い麺が出汁をよく持ち上げる。揚げ玉の雑味が、コクを与え。味わいにリズムがあった。

デザートに黒糖のわらび餅。クールダウンにちょうどよかった。

いいお店だな。

展覧会が成功したら、アトリエに訪れる機会も多くなるのでしょう。

企画を練って、よいものにしよう。


お店:鞍馬口 寿星
住所:京都府京都市北区小山町228−5