「山形」そね田
ホテルでリモートワーク、ミーティングを何本か終えて、夕食に出かける。山形駅から北側にあるやきとりそね田に向かう。駅前の繁華街から離れた位置、周囲に飲食店はなく、ここまで出かけるのは、そね田を目的に来る人だろうと思う。赤提灯に誘われる。山形駅周辺のやきとり、駅からは遠いけれど、このお店がいいみたい。
焼き台が二つ、煙もくもくとあげている。焼き台を囲むような変形のカウンター、座敷がひとつと焼き台を囲むカウンターに向き合う壁際にカウンターもあるけど、壁際のカウンターは使っていないみたい。奥側の焼き台の前の椅子に落ち着いた。二人客が多かったけれど、一人客もある。
まずは飲み物、生ビールで喉を潤す。お通しは芋のような蕪のような、炒め煮のような野菜の小鉢だった。
やきとりは、おまかせで出すことをおすすめされる。途中で止めることもできるし、気に入ったものはリピートすることもできるらしい。何を食べようかと迷っていたから、おまかせでお願いする。
最初に出てきたのは、さがり
取り皿が置かれて、焼き台から直接串をおいてくれた。炭火でじっくり焼き上げた串、肉汁が溢れ出す。
串も熱くなっているので注意するようにということだったけれど、エッジを持てば大丈夫。肉の柔らかさと旨み、肉汁がなんとも言えない。ネギの甘さも際立った。
次の串はなんこつ
ギュルギュルとした食感、この食感面白い。ネギが、上は青い部分で、下は白い部分。火の入り方もネギの風味の強さも甘みも違う。なんこつの特徴的な食感が、くたくたのネギと一緒だとコントラストがあって楽しかった。
ここでもう一本さがりがくる。塩の加減がとてもいい。甘さを引き立てる塩だと思う。
あいまち
そね田ならではの呼び方だと思う。どの部位なのか分からないけれど、おそらく質問すれば教えてくれる。忙しそうだったので遠慮した。そして店も騒がしいから、聞き取るのも大変かなと思った。
コリコリ食感で、ほどけて、砕けていくような、なんとも不思議な食感。なんこつとは違った具合で、食感の違いが面白い。
こぶくろ
パンチの聞いた塩味、弾力のあるやや強めのテクスチャがあり、ぷちりと弾けていく。塩加減が絶妙。
焼き台の向こう側で、日本酒を温めていることがわかった。通い徳利で鍋に沈められている。これは飲まないと。
熱燗と声をかけたら、コップを用意して、徳利から注いでくれる。銘柄も教えてもらったけれど、よく聞き取れなかった。。。
もつ。タレで用意される。
やや小ぶりながら、凝縮された味わい。タレのインパクトもあるし、レバーも主張がある。風味がよく、じっくり味わいたい。
タレが続く。もうせん。
これは胃袋の部位らしい。他の客の問いかけに応えている声が聞こえてきた。解けていくような食感、噛んでいるうちに、タレが断面に入り込み、噛むごとに味わいが変化していく。
2番丁
肉感たっぷり。なんでこの名前なんだろうと思いつつ、肉のボリューム、存在感を味わう。
ハツ
ギュッとした具合、じんわりと味が滲み出てくる感じ、ややぬるくなった熱燗と高相性。
ほあぐら
これで一通り、全種類を制覇したことになる。
ほあぐらは、フォアグラとは違うだろうけれど、どの部位だろう。。。トロトロの味わい、ネギの風味がメリハリをつけてくれる。
9種類10本の串を堪能した。おまかせの串を食べ終わったら、さっと引き上げる人も多く、混雑しているけれども少人数なら席を見つけやすいかもしれない。串も楽しいけれど、ホスピタリティのある接客がよかった。居心地のよいお店。山形に来たら寄りたい店だな、と思う。
お店:やきとり そね田
住所:山形県山形市香澄町1-18-8