広島の横川に滞在している。広島駅からJRで二駅ほどの位置にある。関東に住んでいる人間からすると、横川といえば釜飯を連想する。調べてみたら全国に三箇所ほど横川という地名があるらしい。横川在住の友人と飲みに行こうと思っていたのだけど、体調不良になってしまった。駅周辺を散策していたら、安芸府中の白そばというのぼりを見つけた。これは食べてみたい。焼酎そば湯割りのポスターもポイントが高い。

店内はほぼ満席、テーブル席なんだけど一人席が空いていて、そこに案内された。テレビが見える席、一人呑みにはありがたい。

そば焼酎のそば湯割りをお願いする。お通しはエビが乗ったサラダだった。

テーブルにあったメニューからせせりのポン酢をお願いした。黒板メニューもあるよ、と教えてもらえる。刺身がよさそうなので、盛り合わせでお願いする。

せせりのポン酢、強い食感がよく、噛んで味わいが広がっていく。唐辛子とネギは広島の名物だと思う。爽やかであり、えぐみが適度にある。唐辛子は、ほんの少しピリッとする感じでアクセントがある。スプーンは用意されているけれど、箸でひとつひとつ、つまむのがよかったな。

お刺身の盛り合わせ、鯛、縞鯵、タコ、マグロの四点盛、ひとりで食べるにはちょうどいい。広島の日本酒を合わせる。熱燗にしてもらった。

厚めにカットしてある鯛と縞鯵、モゴモゴやりながら食べる。

タコがとりわけよかった。強めのコリコリの食感、それが徐々にほぐれていく具合で、噛んでいるうちに甘みが出てくる。マグロもよかったな。

白そばをもらう。かけそばにしてみた。

出汁の旨味、いままでに味わったことのない味わい。いりこなのかな。旨味がある。酸味が隠れているようで、とてもバランスがいい。鰹節、鯖節とは違う旨味だと思う。辰屋で食べたうどんの出汁と系統は同じだけど、こちらはより洗練されている。

かまぼこも厚切り、しっかりと味わいがある。

そばは更科のことだと思う。安芸府中市のホームページによると平成3年に白そばが復活したらしい。温かい出汁の中にあっても、しっかりとした食感があった。


お店:そば處 斗斗家
住所:広島県広島市西区横川町3-5-20

Tom

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